・9割以上の方はいらない話を省けないばかりに、相手に内容が伝わっていない。
しかもそのことに気づかない。
・全ての話は1分で伝えられる。
著者の伊藤 洋一さんの考えです。
「1分で話せ」はソフトバンクの孫さんも認めた「伝えるスキル」を紹介している本です。
プレゼンを前提に書かれている本になりますが、別に私は人前で発表を行う仕事をしていません。
でもたくさんの人が読んで、仕事に取り入れられるエッセンスが詰まっていると思っています。
ビジネスでも使える部分をシンプルにお伝えしていきます。
興味を持っていただけたら、ぜひ本を手に取ってみてください!
※本ページはプロモーションを含みます
【全部を読む時間がない方へ】
手っ取り早くHow toが知りたい人は第2、3、4章を読むのをおすすめします。
下記各章の概要です。
第1章は、伝える前に意識すべき、設定すべき大切なことを紹介しています。
第2、3、4章では具体的な「伝えるスキル」を紹介しています。
第5章では、プレゼンにおけるスタンスを紹介しています。
第6章では、「伝え方」のフレームワークを紹介しています。
第7章では、ケーススタディのようなかたちで、相手に動いてもらうためのポイントや伝え方を紹介しています。
【こんな人におすすめ】
・上司に説明している途中で遮られて「で、結論なんなの?」と言われてしまう人
・話してる途中で、何が言いたいのかよくわからなくなってしまう人
・要点だけ話してと言われているのに、ストーリー調になってしまい話が長くなってしまう人
・話し終わった後に、全然内容がわかってもらえない人
説明で悩むことがよくある方におすすめです
【著者のプロフィール】
著者の伊藤洋一さんは、かつてあのソフトバンクの会長である孫正義さんの後継者を見つけ出し、育てるためのアカデミーで、年間1位の成績を修めた経験を持つスーパービジネスマンです。上記のアカデミーで孫さんに認められたプレゼンの手法を紹介しているのが本書になります。
【各章に書いてあること】
序章:そもそも「伝える」ために考えておくべきこと
1つ気づいて欲しいのは,そもそも,「人は,相手の話の80%は聞いていない」ということです。(本文抜粋)
自分の話を聞いてほしいなら、
まずは「みんな人の話を聞いていない」という前提からスタートすべきなのです。
相手が忙しい上司や取引先ならなおさらです。
相手に自分の主張をきっちりと伝え,理解してもらい、動いてもらうには「プレゼン力」が必要です。
「プレゼン力」とは人前で話すスキルでも発表のスキルでもありません。人に「動いてもらう」力です。
そのために必要なのは、「1分で話せるように話を組み立て、伝えよう」ということです。これが基本です。
プレゼンのポイントは「左脳と右脳の両方に訴えかけること」です。ビジネスなので、ロジック(左脳)を理解してもらうのは大事です。
しかしロジックだけで人は動きません。情熱だけでも動きません。ロジック(左脳)を理解し、情熱(右脳)を感じてやっと動いてくれる。左脳と右脳に働きかけることを意識してください。
第1章:伝えるための基本事項
伝える前に意識すべき、設定すべき大事なことをお伝えしています。
「相手を動かす」
これをまず、明確に意識しましょう(本文抜粋)
そして、伝えることのゴールをしっかりと設定しましょう。
これがとても大事です。
下記の問いに答えていくようなイメージです。
誰が話を聞くのか?
相手にどうしてほしいのか?
相談をしたいのか?
承認がほしいのか?
報告がしたいのか?
相手の立場は?
相手の興味は?(なにを追ってる?)
なにに対してネガティブか?
第2章:1分で伝えるー左脳が理解するロジックを作る
ここから具体的なスキルの紹介になります。
【伝えたいことを枠汲みに沿って組み立てていく】
ゴールが定まったら、プレゼンのフレームに当てはめていきます。
ここでいうフレームは、「ピラミッド」です。
要は、結論を1番上に、根拠をその下に並べたものです。
結論を支える土台として根拠があるというカタチです。
具体的には、「結論→根拠の順番で話すこと」です。
自分が伝えたい結論はなんなのか?をしっかり考えることが大事です。
特に「悩むこと」と「考えること」は別物です。
悩むことは「どうしよう、どうしよう」と同じ場所をぐるぐるしているだけになります。
考えることは、知識や情報を基に結論を出すことと著者は言っています。
まさにその通りですね。
結論を強固なものにするために、
著者はピラミッドの下にある根拠に対して「だからなに?」「ファイナルアンサー?」「本当か?」と問いかけることをオススメしています。
【根拠は3つがいい】
話が長い人は根拠をたくさん話してしまいます。
ただ、根拠が1つだと心もとない。
3つがちょうどいいでしょう。と著者は述べています。
「結論+根拠の話し方」がいい理由は、ロジカルだからというのが大きですが、他にも理由があります。
それは聞き手にも馴染んでいるからです。
たとえば、
「今日1番伝えたいことは●●です!理由は3つあります!」
と言われると、もしも私が聞き手としてメモするなら
1番伝えたいことを赤字もしくは大きい字で書き出します。そして①②③みたいなカタチで根拠をメモします。
そういうイメージを浮かべた方も多いのではないでしょうか?
学校の授業や職場でこういうメモの仕方などに慣れている方が多いことが伝わりやすさにつながる理由なのかなと考えられます。
第3章:相手を迷子にさせないために「スッキリ・カンタン」でいこう
タイトルが結論です。
「なにを言ってるのかわからない」と言われる原因の多くは、情報を詰め込みすぎることにより、枝葉が増えてしまい、結論がわからなくなることにあります。
文章は短く・言葉は少なく「スッキリ」
中学生でもわかるように「カンタン」
を意識しましょう!
第4章:1分でその気になってもらうー右脳を刺激してイメージを創造させよう
ピラミッドストラクチャーであなたの説明は圧倒的に伝わりやすくなりました。あなたのゴールが「報告」ならここまででOKです。
しかし、目的が「承認を得る」や「提案してなにかをしてもらう」だった場合は、これだけでは不十分です。
なぜなら、伝わっただけでは人は動かないからです。
ではどうしたら?
「頭の中で生まれるイメージ」がカギです。
要は、相手が「自分にあてはめて考えるようになるか」です。自分にあてはめて考えることにより初めて相手の感情が動き、相手にこちらの提案を承諾してもらえます。
アプローチは2つです。
①ビジュアルなイメージを直接的に描いてもらうアプローチ
→例えば、お店の紹介をしていたとしたら、商品そのものをイメージしてもらうアプローチになります。
②聞き手にイメージの中に入っていってもらうアプローチ
→上記の例でいくと、聞き手がそのお店の商品を実際に利用しているところをイメージしてもらうアプローチになります。
イメージを描いてもらう方法も2つです。
①ビジュアルを見せること。
→写真や絵を見せることです。
②「たとえば」と言って具体例を示すこと。
→具体例があってこそ、具体的なイメージができるようになります。
ここまでを踏まえて、
「相手を動かすための伝え方」
つまり、ピラミッドは3段になります。
結論は●●です。
理由は3つあります。1つ目は▲▲です。
たとえば、■■
第5章:1分で動いてもらう
プレゼンの心構え・スタンスがメインなのでこちらでは割愛します。
第6章:「伝え方」のパターンを知っておこう
タイトルのまんまです。
伝え方のフレームワークを数種類紹介しています。
代表的なものがPREPです。
結論→根拠→具体例→再度結論
の順番で伝えるフレームワークです。
本書でお伝えしているフレームワークと同様ですね。
第7章:実践編
上司への提案や取引先への提案など、例を挙げてのケーススタディみたいなイメージの章です。
【感想】
今までにない、新しい手法を知ることができる本ではないですが、
著者の伊藤洋一さんは、「誰にでも、簡単に、再現性高く」伝えることが上手だと思います。
「1分で話せ」でお伝えしている手法も、再現性が高いです。
その上ビジネスに及ぼす効果も高いと思います。
ぜひ機会があったら読んでみてください!
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